Tag: 大滝ひかる

あの日の花吹雪

幼い頃に 別れたけれど 心の絆を 教えてくれた ぬくもりだけは 忘れはしない 母さんと呼びたい人は あなただけ 逢いたくて逢いたくて せめても一度逢いたくて 瞼に今も舞う あの日の花吹雪 生まれてすぐ母を亡くしましたが、新しい母が来た時は三歳でした。 我が子のように可愛がってくれた、やさしい人でした。 でも何か事情があったのでしょうか。やがて…離縁となりました。 その目にいっぱい 涙を溜めて ごめんなさいと 抱きしめられた 腕白盛りで 心配かけた 母さんと呼びたい人は あなただけ 行かないで行かないで いい子になるから行かないで 背中を追いかけた あの日の花吹雪 あれから何年たったでしょう。ある時思い立って手を尽くして探しました。 忘れられないその人は、 小さな町の片隅でひっそりと一人暮らしをしておりました。 手に手をとり合い ふたりは泣いた 立派になったと 見上げる顔は ...

守られし里 ~縄文さむかわ~

日の出日の入り 太陽の道 夜空に輝く 満点の星 湧きいずる水 花は咲き乱れ 木々に鳥は集い 歌いつづける すべての ものに 神は 宿る 河は流れてゆき 大海にそそぐ 守られし里 縄文さむかわ 彼方にそびゆる 神々の山 野山に戯れし 獣たち 幾千年と 住まいし民の 想いはなにも 変わりはしない すべてを 包む 天の力よ 花は散った後に たわわに実をつける 守られし里 縄文さむかわ すべての ものに 神は 宿る 河は流れてゆき 大海にそそぐ 守られし里 縄文さむかわ