Tag: ALI PROJECT

絶途、新世界ヘ

ボロボロの旗を掲げ ココロに錦を飾る どんなに汚れても 先へ進んで行く カタカタと骨を鳴らし 歓喜(よろこび)の歌を吠えよ 生きるか死ぬかなど くだらない問題 鎖も口輪も 外した僕たちは 尾を振る飼主(あいて)を 持たない猛犬さ ギリギリの崖を渡る 乾いた包帯靡く 道程風任せ 微笑み撫でさせて 弱さは 腐った優しさ抱きしめる 強さを授けよ 眠れる勇者の血 常に君をみつめてた赤の他人 影を落とす節穴の目を瞠き ...

万花繚乱姥桜

百花繚乱 百では足りぬ 咲き誇って行かん 男勝りに見えても 可愛い 女です 美と若さは手放せません 枕を濡らして 初恋患い 火照った体を 青い夜が癒やした あれから幾つ春を数えて 花も盛り そろそろ散らん まだまだ枯れぬ だって心は あの頃のまま 年相応に生きよと申す アナタいつの時代 どんな日も私たち 着飾ってなんぼでしょ 年齢不詳 知らぬが仏? いいえ ただのナンバー ...

80秒間世界一周

キラ星 掬い取って 君に贈るよ 窓辺にこぼし いつどこかで 会ってもぼくを もう忘れているね 海 空 萌える大地 いまの味方は それがすべてさ 暮らしてきた 場所は小さな 箱庭だったんだ さあ旅立て 気球に乗って まだ見ぬ国を 探しに 道連れは カモメか鷲か 遙か高みを ぼくに教えておくれ 上がれ! 進め! これぞ 真の自由だ 朝 晩 気の向くまま 剣で断ち切る しがらみの縄 葉巻くわえ 重い錨は もう下ろしはしない 帆をあげろ 海賊船で ...

密林ヨリ応答セヨ

吐息も 色付く 極彩の密林で 花陰 かげろう幻 敵か味方か 心纏う 迷彩色 またわたし 迷い込んでゆく 猿のように嗤い 蛇のように黙り ただ原始を恋い 月下に 沈んだ 底無しの暗黒で 出会った 同士は どちらも捕食と餌食 すでに優しき追憶よ まだ見ぬ君との未来は 捧げ合うもの 見つめてきた 自分だけを ...

NON-HUMAN

眩しいのに冥い ここは もうずっと 母さん わたし おなかから 外に出たんだよね 泣いていいか わからない 声あげても 笑えない なぜいつも感じないの まぶたが乾く I wanna be, I wanna be human? どこで 間違えちゃったんだろう ただのいい子で good girl だけど きっと違う 飛び立つ鳥 つばさ選び 産まれてきた わたし何を ...

瓦礫ノ子守歌

眠れ 眠れ そっと お空も静かに 眠るよ 夢だけは あたたかい どんな時も 夜明けまで消えぬよう 見張っているから この世界に残された 優しさと綺麗なものだけを 見つめていて いまはまだ 穢れなき瞳のまま 映せる お空の向こうが とどろく 恐くない 腕のなか お耳を塞ごう かつて街に満ちていた 楽しくて幸せな音楽 思い出して その胸の鼓動のリズムで あなたは ...

美シ国ノ四季ハ夢ム

盛る青空 寄せる小波 君を目がけて こぼれる太陽 やがて色づく 紅葉を揺らし ほてった頬を 撫でる 風よ 佇む 間に 季節は 巡って またひとつ石段をのぼる 美し 国を 造りたもうた 神々たち どんな 未来(さき)を 見つめ添えた 四つの印 春と 夏と 秋と そして冬の 六花を溶かす 手のぬくもりを つなげて渡る 凍る 闇も 誰もが 消えても 残って ゆくもの そこにある いつまでも永遠に 美し 国で 生を授かった わたしたち ...

天気晴朗ナレドモ波高シ

本日 晴朗 藍色の 大空は 海に落ち 揺れる やがて波高し 行け 行け 出陣 声援を 送る 人生の 海原で けして独りでは ないとわかるよう 奮え 奮え 君へと 前途は 眩しい 舵を取れ 風に乗れ この心 発艦 巡り巡る 時代に ひとりひとり生まれて 出逢い別れ 運命は おのが 選び取るもの 走り抜ける 波間は 月も日にも 輝く どこまでも進め ...

大正撫子モダンガール

黒い繭のように 結い上げた髪を 最初に切った 断髪の 君よ 床に散らばった 重たい柵み 二度と縛られず 自由を旅する 凜と香る 姫撫子 内に秘めし 熱き想い その瞳(め)が 見た夢の先 このわたしの今が在る Our name is GIRL 時代(とき)を超えて 声高に叫ぶ 気丈な女性に 憧れるけれど ...

森の祭典

青い月の下で眠りましょ? 悲しいお伽話の続き? もう聞きたくはなかったのに? 長い髪を梳かし微笑んだ 緑魔の女が歌い出した 精霊のレクイエム それが始まり 森の中にお城を見つける すぐに駆け出したの でもそれは大きな樹が見せた幻 霞の中歌う薔薇の園? 何もかもまやかしの姿を見せる 今こそ逢魔ケ刻? 臆病なの 全ては闇の中 裸足のまま土を歩いた後から 名もない虫たちが付いてくるの 言葉を持たない蛹の誘惑 いつの間にか魅入られて動けない ここからは二度と抜け出せはしない めくるめく世界 銀の翅が飛び交う 祭壇の上の 迷える仔羊 ...

恋闇路

啼くのは鴉か 魂迎鳥か 凌霄花も 燃える道行 人の闇路も 此処より過ぎれば 憂き世の誰も 追っては来られぬ 主様 お手を 針の孔ほども ありゃせん後悔は 人でなしの恋 野垂れてござれ がしゃ髑髏 三千世界を 刹那に生き抜き 非道を潜った ふたりにゃ地獄も極楽 すべて捨てて 禍夢の中 さあ入らんか ...

アタシ狂乱ノ時代ヲ歌ウ

溜まって堪り兼ねて 悪血のような 膿んだ言葉 綺麗な鞣し革の 匣じゃない この肉体は 虞美人草の口が 嗤いさんざめく さあ皆 罅割れた 仮面を外して 光を厭う華も 咲き方を知っているの 腐臭は美惑の香り 毒の蝶 生け捕るため お先の見えない 明日を監禁 玻璃星昇り果て 闇間の楽園 あたし狂乱の時代に歌う 現 夢のごとく 誰も享楽の季節に淫す 恥も見栄もかなぐり捨てて ...

ドリアンヌ嬢の肖像

わが名はドリアンヌ わが名はドリアンヌ この世でただ独り 永遠を友として生きる者 この退屈な物語 なぜ貴方は聞こうとする 仮面集う夜会 夜毎薔薇は開く 少女の声で歌う 若いままの私 愛おしきはただ退廃と 尽きもせぬ享楽と 艶やかなる肌 血に濡らす 残虐と幻惑と 刻は 月下に散り 微笑みは常に輝けど 愛することなど 倦み果てて ...

転生離宮へ

黄昏が 燃えている 炎の鳥が 翔び立つのよ 舞う火の粉 天昇り 生まれたばかりの 星となる 宇宙に抱かれ わたしは眠る 目覚めるはどこ 異郷か知らぬ世界か いつかどこかで あなたに逢える 互いの記憶 そっと結んでいて 黄金の 天秤を 掲げた女神 夜を統べる 得るものと 失くすもの ...

Cafe d’ALIで逢いましょう

初めての街角 青空広場を ぐるりと囲んだ 宝石店 Tailor ジビエ茸料理店 あやしい秘密倶楽部 だけどまずはテラスの 陽溜まりのこの Cafe へ やっと辿り着いたあなた 静かに迎えるわ ビオレッタ 茉莉花茶 薔薇の花びら添えて 多感な少年少女 あの日は向かいの椅子にある お疲れなら裏の 双子のホテルを 予約しましょうか ...

君影草

静かに 鳴く風 広がる 野原で 緑に 埋もれて 連なる 花の名 君影草と そっとあなたは 俯きながら 鈴の音の声 ああ人生は 美しいと そう教えてくれた人 光を受け 咲いていよう 悠久の時 その中の 一瞬だとしても 涙の しずくで 育った 花のよう 果てない世界 その片隅で 寄り添い集う ...

令和燦々賛歌

季節 巡りゆく 令月 冴えて 和み風 木々揺らし 紅白の梅(はな) 匂う 麗し時代は馬車に乗り 夜明けを駆け抜けやって来た 天馬のたてがみ羽根飾り 空の彼方には 虹の橋が掛かる 期待と希望乗せて 渡して行きましょ 後戻りは Non!Non! 時に 招かざる 客も 来たり 失敗も あるけれど おもてなし 得意技 爺さま婆さまお大事に 子供は元気に育てます 上級下級は富でなく ...

日出づる万國博覧会

ever ever ぼくらは持ってる 美しいものを ever ever 目の中と外に ever ever いつでも待ってる まだ見ぬ世界は ever ever 限りない扉を開けて 日出づる場処の 準備は万端 行こう 愉し万博へ! 空に映える パビリオン 知らない国も 旅しよう 付いておいで ...

緋ノ月

氷の 花びら 融けて 咲くでしょう あなたのぬくもりで 儚く美しい 一瞬を生きる 秘めたる 言葉は なぞる 星座の 翼に乗って羽搏くのよ 遥かなる太古の 原野に目覚めた 命を照らしていた 天は現代(いま)も変わらぬ 凍てついた闇夜を 砕き割れ月よ 私たちがつなげる 青い星の行方 知っているの? 誰にも 見えない 緋色の 銀河 渦を巻き 広がる ...

ノスフェラトゥ

目に見える景色なんて もう生きる場処じゃないの なぜならあなたの眼の奥へ わたしは旅をしてる 交わる青い炎が この世界で ただふたつの命となって 舞っているわ エフェメラル 雪のように 人間は出逢うことを 運命と信じるのね たゆたいながら選び取れる 互いの半身なら 混ぜ合う罌栗色の血は 終わりのない 夢魔の痛みを甘く包み 頬に昇る 重ねた青い吐息が この世界の 最後の見果てぬ死となって ...